YAPC::Asia Tokyo 2014 に行ってきました
YAPCに初めて参加してきました。
知人の@masakystさんが「チケットを買ったけど行けなくなってしまった」ということで、YAPC::Asia Tokyo 2014のチケット(個人スポンサー)を譲り受け参加させて頂くことになりました 、adokoy(Twitter: @adokoy0001) でございます。
たまたま会社の用事で出張する時期と奇跡的に連なっていたので、自腹はほぼゼロという美味しい機会に恵まれました。
また、最終日は地域.pm(地方.pm)ミートアップにYomitan.pmの代表としてスーパーハッカーの皆さんの前でpmの活動や地元のことをちょっとだけアピールしてきました。
とりあえず会場として使っていた"北谷町"のネイティブな発音をアピール出来たので大満足です。
(読谷はなぜか標準語でもネイティブな発音と同じになっちゃうんですよね)
一人で初参加ということもあってぼっち気味だったのですが、トークスケジュール後の貸し切りバーでは、話しかけてくださる方や酒のアシストもあって、とても充実した時間を過ごすことが出来ました。
Day 0 : 前夜祭
乗り換えの駅で間違って逆方向に行ってしまいましたが、なんとかオープニングに間に合いました。
18:30から開始、@yusukebeさんによるオープニング(カンパーイ)
今回の前夜祭はwebアプリが主題で、1名あたり持ち時間10分で休憩挟まずの150分間ぶっ続けトーク。
GeekDojo
@__papix__さんによるGeekDojo開発のお話。
GeekDojoはプログラミング学習をサポートするための、弟子と師匠のマッチングサービス。
papixさんの所属するGaiaXの社内研修として、なんと5週間で開発したとのこと。
その過程で、
・「テストは無いよりマシだからとにかく書く」
・「コマンド一発で色々なことが出来るように作り、属人性を排除」
・「botを使うと便利」
ということの重要性を確認できたそうです。
hrhm.info(MetalTube)
@hondallicaさんによる、ヘヴィメタル動画検索サイトのお話。
元々は自分が使うためだけのサイトだったが、今では95カ国ほどからアクセスがあるとかで、バンドメンバーの移籍などからバンド同士の関連性なども分析できるとのこと。狂気駆動開発。
ちなみに私はヘヴィメタルについて全然詳しくないのですが、パワースピード・メタルの「Helloween」がちょっと好きだったので検索してみると、いい感じで581曲もリストアップされました。便利すぎます。
pplog
@ppworksさんによる、ポエムを残すことができるブログのような何かのお話。
最新の投稿一件だけを表示させるというコンセプトのもと、超絶短期開発(1,2日?)で、まずは作って「自分で使う」。
障害発生時のメンテナンス画面にはツイートを表示しておくという発想が面白かったです。
ゴミ収集カレンダー
@syachiさんによる、とある自治体のごみ収集関連情報サイト作成のお話。
市のサイトにある伝統的な(?)配布PDFと音声読み上げ用HTMLから正規表現で情報を抽出し、iCal形式で配布するという、社会貢献精神あふれる取り組みでした。
ゴミの種類と回収日をまとめたものを、エリアごとに選択してダウンロードできるようなサイトになっています。gomical.comというドメインがいい味を出していますね。
wri.pe
@masuidriveさんによるwri.peというメモアプリの紹介。
デスクトップに「なんとか.txt」とかいう名前でメモを残していたりする僕のような人間にオススメのツールでした。
ttyrecからGIFアニメを作る話
@sugyanさんによる、ターミナル操作をgifアニメーション化する便利ツールのお話。
技術系のブログなどでターミナル操作のgifアニメを何度も見かけるようになったと思っていたら、そういう便利ツールがあったんだな~と。
すぎゃーんさんは既存のものをImageMagickの依存なしにgoで作り直したとのこと。さらに、後半ではJavaScriptで全て完結したものを紹介。凄すぎぃ!
GIFMAGAZINEの話
@razokuloverさんによる、GIFMAGAZINEというgif画像投稿サイトのお話。
動画の投稿ではなく、あくまでもgifアニメにこだわりを持つクリエイターのためのサービス。多くの投稿サイトが4MB程度の制限を設けることが多い中、GIFMAGAZINEでは20MBまでアップロードオッケー。
gifもストリーミングできたらいいんですけどね。
togetter
@yositosiさんによる、togetterのお話。
まさかとは思っていたのですが、サービス名はやはりルー大柴の「トゥギャザーしようぜ」というノリから来ているそう。
ヤフーに在籍されていた頃に、特定イベントのハッシュタグ付きツイートをかき集めるための自分専用ツールを作ったところ社内で大好評。それがきっかけになったそうです。
あと、孫正義さんがustでtogetterについて言及したことがあったり、年間4000近くもまとめちゃうスーパーヘヴィーユーザの存在が、サービスを広げる上で大きな役割を担っていたとのこと。
クイズを支える技術
@debilityさんによるクイズ番組。じゃなくてHTML5のキャンバスとSocket.IOを使ったクイズ番組風余興システムのデモ。
ブラウザ上でク◯ズダ◯ビーとミ◯オネアを完全再現。
回答者側の回答パネルで、正解だったら色が変わる例のアレも再現されており、色を変える操作等も司会者側からリアルタイムに出来るというSocket.IOの有効活用事例でした。
debilityさんも会場の皆さんも著作権的な部分を気にされていました。
Day 1 (8/29)
本編一日目。
この日も電車の乗り換えをミスったらしく、中目黒駅まで行くはずの電車がなぜか霞ヶ関で終点(電車よくわからない)。オープニングを聞き逃してしまいましたorz
この日のトークスケジュール終了後は、同じ建物内にあるHUBというバーに行きました。
HUBではしばらくぼっちだったのですが、Fukuoka.pmの代表の方が話しかけて下さったり、@charsbarさんや@tokuhiromさんとも結構長い時間(30分以上?)お話することができました。
この日のトークから気になったものをピックアップします。
「Perl meets Real World ~ ハードウェアと恋に落ちるPerlの使い方 ~」
まこぴーさんのトーク。
PerlからRaspberryPiやArduinoといったモノを動かすお話。
Perlからハードウェアを動かすというあまり馴染みのないテーマだったので凄く興味を惹かれました。
RaspberryPiはLinuxが乗っているのでもちろんPerlは使えるし、ハードウェアの操作も可能とのこと。
Arduinoはいわゆるマイコンなので、非力過ぎてとてもPerlを動かすことは無理。だけどFirmata(フィルマータ)というプロトコルで外部のPCからPerlでArduinoをコントロールすることは可能とのこと。
最後に、Perlでつくられたウェブアプリから、初音ミクにネギを振らせる予定だったのですがうまく動作せず断念。
ハードウェアを操作するためのウェブアプリをPerlで作れるということで、個人的にはかなり衝撃的な内容でした。
リンク:
Perl meets Real World 〜ハードウェアと恋に落ちるPerlの使い方〜 - YAPC::Asia Tokyo 2014
「One layer down below」
@gugodさんによる、booking.comのプロダクトを紹介するセッション。たぶんこのセッションはgihyoさんもまだ記事にしていないようので、ほんの少し解説。
テーマというか、メッセージとしては「もう少し下のレイヤーに手を出すと面白いし、パフォーマンスの改善になるよ」というお話でした。
ちょっと気になったのが、Hijk(ハイク)というhttpクライアント。
pure perlで200行(だったかな?)程度のプログラムだけど、不要な機能を徹底的に削った結果LWPの約13倍速く(curlよりちょっと速い)動作するというもの。
booking.comさんではHijkのような尖ったプロダクトだけではなく、もちろん場合によっては高機能なものも必要に応じて作るそう。specialized vs generalizedのトレードオフ。
最後に、便利なツールがどんどん出てきて「結果だけを知っているが、その原因を知らない」で済む状況になっているが、それに満足せずに掘り下げていくと面白いものが見れる、といったことをおっしゃっていました。
このセッション、トーク自体は英語だったのですが、配られたレシーバを使って同時通訳の日本語で聞けました。英語苦手な私としてはとてもありがたかったです。
しかも発表者の@gugodさんも、スライドのところどころに日本語を入れてくれてて凄い心遣いを感じました。
Day 2 (8/30)
YAPC::Asia Tokyo 2014の最終日!
この日は地域.pmミートアップに参加。基調講演ではtypesterさんのキャリアについて、貴重なお話が聞けました。
参加者の投票で決めるベストトーク賞はなんとuzullaさんのPHPのお話に!(PerlのカンファレンスでPHP)
YAPC::Asia Tokyo 2014の参加人数は1300人を超え、世界最大のYAPCに。拍手喝采
最終日もHUBで色々な方とお話することができました。結構酔っていたのですが、moznionさんとYAPC::Okinawaやろうぜみたいな話や、雅なperl入門のkaz_hiramatsuさんとPerlへの愛着を語り合ったような記憶があります。
地域.pmミートアップ
この日の13:00からは地域.pmミートアップということで、イベントホールでちょっとだけスピーチさせて頂きました。
当初の予定は7(+2)のpmでしたが、飛び入り参加+1で10のpmが集結。
有名pmが集まる中で、Yomitan.pmの代表(代理ですが)として、以下の様な内容で過去の活動、次回開催予定、また、野望的なものを語らせて頂きました。
・Yomitan.pmを立ち上げた。まだ非公式pmなので登録したい。
・JAWS-UGとの合同も含めてpmの勉強会としてはこれまでに3回開催
・第一回でplenvの紹介があり、私個人としてはとても勉強になった
・第三回で機械学習ネタで発表したこと
・次回は9月下旬頃を予定。(具体的にはまだ決まっていない)
・勉強会のネタをgithubにテキストとして上げて、教科書的なものを作りたい(野望)
すごい人たちの前でのスピーチでしたが、レッドブルを飲みながらのゆるーい進行も相まってそれほど緊張せずに楽しむことができました。
全体的な感想
今回初めてYAPCに参加しました。世界中でよく使われているモジュールを作っている方々の顔が拝めるだけでなく、実際にお話できる(割りと気軽に)というのが凄いです。
また、YAPCはあくまでもPerlのカンファレンスですが、実際は言語を問わずPHPやGo、はてはSwiftまでもトークテーマとしてオッケーという柔軟さがあるため、Perlを知らない方が参加しても得られるものが多いのではないかと思います。
最後に、
YAPCサイコー!!